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ピックス・ピーナツバター物語
私は2007年、ピーナツバターを一瓶買いました。なぜかというと、それは私も皆さんと同じくピーナツバターが好きだからです。家に持ち帰って、トーストを焼き、クランチーをたっぷりぬってがぶっといきました。
まずかった。砂糖がいっぱいで。
こうなると知っていました。ずっとずっと前のこと、私がなんちゃってヨット乗りだったころ、アメリカ人の友達のところに漕いでランチに行った時のことでした。リックがキャビンの上にピーナツバターの瓶をどんと置いたので、そのラベルを読むと、そこには 『ヘルシースタイルのピーナツバター』の文字が。
もともとピーナツバターはヘルシーだと考えていたけど、とにかく読み続けました。このピーナツバターがヘルシーな理由は減糖だということでした。そのころニュージーランドでは砂糖が入ったピーナツバターなど聞いたこともありませんでした。でもいつかはこうなるだろうなと思いました。
そして本当にそうなりました。初めて出てきたのは2005年頃ニュージーランドで人気のブランドからでした。そして彼らはニュージーランドの工場をしめて、中国で生産を始めました。
そうそう、私とトーストの話に戻りましょう。瓶に書いてあった電話番号に嘆きの電話をしてみると
「旦那様、たいていの人々は砂糖が入っている方がお好きのようです」と言われました。
私の母と叔母は私が小さい頃家庭用にピーナツバターを作っていました。新しいVitamixブレンダーを買ったところだったし、ピーナツバターはそれを使って作れるかっこいいもののひとつだったからです。
ということで、私もピーナツバターを数キロ買い、オーブンでローストし、塩を混ぜてつぶし、安いけど当時最新だったブレンダーをフル回転させました。
それでも、できたピーナツバターは素晴らしかった。今まで慣れ親しんだものより数百倍よかった。友達のためにいくつか瓶に詰めたところ、12歳の息子の友達がそれをすごく気にいって、自分のお小遣いで一瓶買うほどでした。
55歳で視力を失いかけていた私は(黄斑変性症家系です)、週に200ドルくらいの稼ぎを得ていたコインランドリーを閉めなくてはいけませんでした。そこで考えました。金曜の朝にピーナツバターを30瓶作って、午後のファーマーズマーケットで売れば、その200ドルが稼げると。
そしてその通りやりました。コンクリートミキサーでロースターを作り、ベンチトップ型のグラインダーと、オーストラリアから沢山のピーナツを買い付け、仕事につきました。ご興味のある方はここに動画がございます。
rということで、一つのことが次につながり、2008年には48瓶を地元のスーパーマーケットに売り、他もまわりました。一年しないうちにピックスのピーナツバターは国内の50の小売店で購入可能になりました。そしてその後突然、ニュージーランドのスーパーマーケットチェーンでも取り扱われることになり、今ではニュージーランドのほぼ全域で買えるようになりました。
この過程で、自宅のガレージからネルソン・アバトアのランドリールームへ、そしてネルソンのファカトゥ・エステイトにある真新しい工場へと拠点を移してきました。2014年には近くに新しいウエアハウスとオフィスのビルをオープンさせ、そこをいったりきたりするトラックも買いました。
何日か前にはオーストラリア行の大きなトラックにピーナツバターが積み込まれるのをみて、ほっぺたをつねりたくなりました。本当に驚きです。とにかくすべて楽しい。沢山の素敵な方々に会えますし。
お問い合わせいただいたこと、そして私たちをニュージーランドのナンバーワンピーナツバターにしていただいたことに深く感謝しております。そしてこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
ピック・ピコット